隊長のひとりごと: 年少児の楽しいお絵かき

こんにちは!

今日はちょっと保護者の皆さんに年少児童のお絵かき指導のコツを雑感を交えながらお話してみようと思います。

僕は別に教員免許を持っているわけでもないし、絵画教室に通ったこともないので、あくまで自分の経験を元にお子さんがお絵かき好きになってくれたり、表現豊かな子どもに育ってくれることを願い、ここでお話しておりますので、各ご家庭で僕のこれから話すことをヒントにアレンジしてお子さんにお絵かきをチャレンジさせてみてくださいね~

 

さて、まずは、年少児童の年齢定義ですが、年長児(5歳児)から小学2年生(7歳児)を対象としてお話しますね。

まずは、この年齢で使う画材ですが、画用紙選びからお話しましょう。

画用紙選びと言っても紙質は選ぶ必要ありませんよ。ご家庭で気軽に出来るだけ繰り返しお絵かきチャレンジをさせるために安価なスケッチブックや新聞折込チラシの裏紙などを使うと良いでしょう。

年少児ほど、小さいサイズから始める方が良いと思います。

何故、年少児童ほど小さめが好ましいかというと、集中力の持続時間が年齢を重ねるごとに長くなるからなんです。

年少児童に大作を求めるのは、そもそも集中力が続かないため、難しいということを十分理解しておいてくださいね。これは、宿題をさせる時にも知っておくとイライラすることも減ると思いますよw

 

大きな画用紙を使う場合は、水彩絵の具など、短時間で広範囲に描くことが安易にできる画材を選ぶ必要があるということを覚えておいてくださいね。

一つのテーマで大きな画用紙に色鉛筆で描き続けるのは、おとなでも大変ですもんね?

参考までに、次回9月24日と10月1日に当団ビーバー隊では、本願寺児童生徒作品展に出展するためにお絵かきをします。

その時に使う画材は、

画用紙8つ切 / クレヨン

※8つ切サイズは、271mm×391mmになります。
B4サイズ(257×364)よりひとまわり大きいです。

今回は、西本願寺の境内と植物園の広場で実施するという環境的な理由とお絵かきのための準備とお片付けの時間を短縮するために絵の具は使わないことにします。

絵の具を使える環境であれば4つ切サイズでのびのびと描かせることもありなんですが、今回は、40分程度しか時間がないので8つ切が限度かなと。

さて、話を戻して

ご家庭でお絵かきをする場合、画用紙に向かう前に出来る限り、次のような質問をお子さんにしてみてください。

1. 何を描いてみる?(描く対象を選ばせる)

2. どんなふうに描く?(描く対象のイメージを広げる)

3. どんな色で描く?(描く対象物の部分を示してその色やイメージを引き出す)

※画像は「空を飛びたかったワニ」というお話を考えながら描いたものです。本編とは関係ありません。悪しからず。

 

児童は、描きながらいろんなイメージを広げながら描いていくという特徴があるのですが、これらの質問は、お子様がこれから描こうとする対象を声に出して描いていくことのきっかけになりますので出来るだけイメージを聞き出してあげてください。

この際、お子様がおとなが思う色や形以外を口にしても決して否定的なことを言わず、個性と捉えてその点を逆に良いものとして、褒めながら描く意欲を膨らませて上げましょう。

児童の中には、何をどう描いて良いのかわからないという子も見受けられますが、そのときにこそ、今の問いかけが役に立つと思いますよ。試してみてくださいね。

あと、気をつけていただきたいことに、子どもたちは、視線を向けた一点に集中し、細かく描こうとする傾向がありますので、画用紙いっぱいに、描ききれなくてもいいから、全体を大きく描いてみようね。と付け加えると良いと思います。

失敗しても消したり、グチャグチャに描きなぐったりしないように言ってあげましょう。

描き始める一点に迷うお子さんには、どこが一番好き?どこを一番気に入った?と声をかけてみて、じゃあ、そこから描いてみよう!と声かけしてみると良いと思います。

あとね、見たものを見たままに描く必要はないんだよ?うまく描こうとしなくてもいいから、自由に描いてみてね!と励ましてあげてください。

 

余談を挟みますが、これを読んでいただいているアナタは、絵を描くのは得意ですか?

こう聞かれるとたいていの方は、苦手かも。。。とおっしゃいます。

おとなでも、絵を描くことを得意と言える人は少ないんですよね。

その理由ってなんでしょ?

それは、僕が思うに、うまく描かなくちゃいけない。見たものと描いたものが瓜二つじゃなくちゃ下手くそだという概念があるからじゃないでしょうか?

児童の中でもやはりお友達の絵と見比べてしまうお子さんがいます。

人と比べて、上手い下手というのは、人に見せることが前提にあり、人の目を意識して勝手に評価しちゃってるだけなんですよね。

これが、高学年になれば絵を描く目的が違ってきますので、話は変わってきますが、まだ10歳にも満たないお子さんに求めるのは、「自由に表現すること」であり、「豊かな感性を養うこと」ですよね?

ゾウは、灰色で描くもの。

リューリップは、赤色と緑色で描くもの。

太陽は、丸く描くもの。

間違いではないですが、概念にとらわれすぎると、どんなに個性的で感情豊かに描く人でも萎縮してしまいますので児童の絵を評価する場合の言葉選びにも気をつけましょう。

特に「うまい」「へた」という言葉には、気をつけてくださいね。

 

では、次にお子さんが描いた絵に対してどういう言葉をかけてあげるといいのか?についてお話しましょう!

お子さんの一番嬉しい言葉ってなんでしょう?

誰に褒められるのが一番嬉しいのでしょう?

答えは簡単!

それは、そう!アナタがその絵をみて感じたことを口にしていただくのが一番嬉しいんだと思いますよ。大切なのは、誰がどの部分を気に入ったのかを具体的に話してあげることなんです。

例えば、

「ママ」は、このゾウさんの「シッポ」が好きだな~

というふうにね。

よくある話なんですが、何を描いてくれたのかわからないということが年少児童の場合は、よくある話www

そういう場合は、これからお話することを先にお子さんから聞き出してから感想をのべてあげてくださいね。

 

お子様が自由に描いた絵。

さて、ここからがお絵かきをさせることで一番大切なところだと僕は思うのですが、意外にこれを忘れがちなんですよね。

一番大切なこと、それは、お子さんに、どこに一番力を入れて描いたのか?どんなイメージで描いたのか?をちゃんと聞き出してあげることです。

ただ、描き上げたから終了というのでは、ここでお話をするお絵かきの本当の目的は達成されていないと考えてください。

というのは、その描かれた絵には、必ず、子どもなりのストーリーが描かれているはずだからです。

見たものを見たままに描くというミッションであったとしても、実際には、その絵の中には、ちゃんと言葉が含まれているものなんですよね。

ちょっと僕がお話したことを思い出してみてください。

絵を描く前に、お子さんからイメージを聞き出しましたよね?

絵を描くには、写真とはことなりイメージして描くという意思が含まれています。

これがお絵かきをする一番の目的とも言える「感情豊かな子どもに育てる」に結びついてくると思いますので、時間が許す限り、自分が描いた絵を前に話を聞き出してあげてくださいね。

保護者のみなさんが、感想をのべるのは、そのあとでも結構ですよ。無理に何を描いてくれたのかわからないのに、これは「お花」かしら?と聞いてしまうと「お母さん」を描いたつもりだったのに。。。なんてことも( ̄▽ ̄;)

もう一つ、お絵かきに対して苦手意識があるお子様に対して、絵を楽しく描かせる裏テクを教えて差し上げましょ!

ここまでのお話を聞いていただいてわかるように絵には必ず言葉が先行するものなんですよね。

お子さんが描くことにちゅうちょするようなら、保護者のみなさんがそばに寄り添って、お話をしながら描いてみることです。

例えば、

保: ゾウさんを描いてみようか~

保: どこから描く?

子: 鼻から描く

保: じゃあ、ゾウさんの鼻ってどんなんだっけ?

子: 長くてクネクネしてる

保: じゃあ、長くてクネクネした鼻を描いてみようね

というふうに描きたい部分のイメージを引き出し、あとは、できるだけ、お子さんに描いている部分のイメージを口に出して描くように言ってあげると、意外に筆が進みますよ。その都度、いいね~!ママ(パパ)、そこ好きだな~!って声をかけてね。

ちなみに僕が絵を描くときは、いつもブツブツ言いながら描いてます‪( ⸝⸝⸝•_•⸝⸝⸝ )‬

 

どうですか?我が子に絵を描かせるだけでなく、保護者のみなさんも同じように絵を描いてみようと思えてきましたか?

絵を不得意だと思っていらっしゃる方こそ、お子さんの前で描いてあげて欲しいんですよね。

お子さんと絵を見比べて、どんなイメージで描いたのかをお話することで、より「お絵かきをする」ということに大切な意味がたくさん加わってくると思いますよ。

 

最後に、みなさんに質問です!

ピカソの絵をみてどんな印象をお持ちですか?

ピカソの絵をイメージしてみてください。あんな絵をかけますか?

ピカソも、実はとてもデッサンは美しいんですよ?

ピカソが現代で評価されているのは、何故なんでしょうね?

僕が思うに、ピカソは、自分の思い描いたイメージを自由にキャンパスに描いたからじゃないでしょうか?

もちろん、先に言ったようにピカソは、デッサン力に優れていたから自分が思うイメージをキャンパスに表現することが出来たんでしょうけどね。

絵ってね、上手い下手じゃなく、何をイメージして描いたかということが一番大切なんだと僕は思うんですよね~

 

 

追伸、

僕は、広告デザインを仕事としています。今回お話した内容は、僕がお客さんからイメージを引き出すために普段からデザイン打ち合わせのためにしているヒアリングの一つなんですよね。

いつも皆さんに問うこととして、「灰色って何色ですか?」という言葉があります。

灰色って薄いのも濃いのも灰色ですもんね( ̄▽ ̄;)

では、その問いかけのココロは?

「ひとそれぞれ、見えるもの、感じるものは異なるってこと」

なんですよね。

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5 thoughts on “隊長のひとりごと: 年少児の楽しいお絵かき”

  1. 絵を描くこと。それはよく観察することなんですよね。ボーイスカウトで大事なことはよく観察し、推理すること。そういう意味でもスケッチは大事なんですよね。でも残念ながらスケッチとなると好きな人、きらいな人に別れてしまいます。
    私は観察力をあると思いますが、スケッチは苦手です。どう表現するのかがわからないんですね。
    小さい頃、テル隊長のような方に出会えていたら、スケッチすることが好きだったかも?と思いました。

    皆さん楽しんでお絵かきしましょうね

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    1. いくみんさん、いつもコメントありがとうございます!
      お絵描き確かに難しいですよね~
      でも僕が望むことは、見たものを見たままに描くことではなく、見たものから何を想像し、作りだすか!
      想像力から次のステップにある創造力を養うベースを作ってあげたいんですよね~
      創造するには、考える力が大切になりますから、みんなにはお絵描きを通して、考えることの出来る子たちに育って欲しいと願ってます(`・ω・´)ゞビシッ!!
      そのための初期ステップとしてお絵描きの楽しみ方を教えてあげれればなって(*´³`*)

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  2. まさに観察、推理ですね。
    これぞボーイスカウトですよ。
    さっすがテル隊長!
    楽しみにしてますよ(^^)/

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  3. テル隊長、さすがです。
    「団委員長」はこのブログの「とってもながーい」ところがすきだな。
    これからも楽しみにしておりますよ。

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    1. ビーバー隊テル隊長

      え?
      そこですか?www
      ご期待に応えられるよう先日老眼鏡を仕立てました!
      これで、目がショボショボしてブログの内容がボケることもなくなるはず!w

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